トップページ > 診療科・部門 > 部門 > 放射線診療部門 > CT検査のご案内
CT検査のご案内
CT(Computed Tomography)とは
CTとはComputed Tomography:コンピュータ断層撮影法の略であり、CT検査はエックス線を使って身体の断面を撮影する検査です。体内の様々な病巣を発見することができますが、特に心臓、大動脈、気管支・肺などの胸部、肝臓、腎臓などの腹部の病変に関しては、優れた描出能が知られています。
当院は2010年8月の新棟開設に伴い、全身用CTを新規に4台導入しました。
原理
エックス線は身体の内部を通過しますが、組織や臓器によって通過しやすさは異なります。CTは通過したエックス線量の差をデータとして集め、コンピューターで処理することによって身体の内部を画像化します。通過後のエックス線量を収集する部分を検出器と呼び、エックス線を出す部分と検出器を対にして回転させ、患者様の体の周囲を360度方向から連続的に エックス線を当てるようにし身体を "輪切り"にした断面像を構成します。
使用機器
当院は以下の最新のCT装置で検査を行っております。
Aquilion One(320列:エリア・ディテクタCT)
この装置は最大16センチメートルの範囲を一回転で、撮影することが可能。頭部血管や不整脈のある心臓CTに有効です。
SOMATOM Difinision Flash(128列:デュアルソースCT)
この装置は128列の検出器をもつ管球が2台搭載されており、約60cmの広範囲をわずか2秒で撮影できるなど全身を高速に撮像することが可能です。そのため息止めが難しい小児やご高齢の患者さんに有効です。
また3台のうち時間分解能が最も良いため高心拍の心臓でも撮影が可能です。
Discovery CT 750HD(64列:デュアルエナジーCT)
他の2台と比較し列数は少ないものの、最も被ばくが少なくかつ高分解能な画像を得る事ができます。
多種多様の検査が可能であるため、どなたにも満足できる画像を提供できると考えております。
![]() |
![]() |
![]() |
Aquilion ONE (TOSHIBA) |
Discovery CT750HD (GE) |
|
検査の方法と流れ
CT検査は2種類あります。
-
単純CT検査:造影剤を使用しないで検査する方法
-
造影CT検査:造影剤を静脈から注射して検査する方法(食後3時間経過してから検査します)
- 検査室入室
衣服や体についている金属をはずします。場合によっては検査衣に着替えます。 - CT装置の寝台にあおむけに寝ます。
- 担当の放射線技師が患者さまの位置を決めて検査が始まります。
- 造影検査を受ける方は、造影剤の注射を受けます。副作用等に関して事前の確認を行っておりますが慎重に注入を行います。
- 腹部や胸部の検査では画像の歪みを防止するため呼吸をとめて検査します。アナウンスに合わせてください。 検査中に体の異常を感じたら、我慢せずにすぐにお知らせください。
造影検査
造影剤とは?
CT検査で使用する造影剤は一般に「ヨード造影剤」と呼ばれるものです。通常、静脈から注入し撮影を行います。
造影剤を使用するメリットは?
小さな病変や正常組織・臓器とのエックス線透過性がほとんど変わらない病変は、CT検査でも診断が困難なことがあります。しかし、造影剤を用いることによってこれらの病変も明瞭に描出され、より正確な診断が可能となります。このため、全身の様々な部位の検査において、影剤が用いられています。
造影剤による副作用は?
造影剤を注入すると少し身体が熱く感じることがありますが、すぐに消失するので特に心配することはありません。
ただし,稀に副作用が生じることがあります。症状としては多いもので吐き気、嘔吐、かゆみ、じんましんなどがあります。検査中から1時間後くらいまでにおこることが多く、程度も軽いものがほとんどですが稀に副作用として、血圧低下や呼吸困難などの症状が出る場合があります。副作用が生じたときにはすぐに適切な処置がとれる体制になっています。
検査前にお伝えください
造影CT検査を受ける方で次に該当するとき、場合によっては慎重に投与するか、造影剤を使用しないで検査を行う場合があります。
以前に造影剤を使用して気分が悪くなったり、じんましんが出たことがある。
- アレルギーがある。(薬、花粉、アトピー等)
- 気管支ぜんそくがある。
- 甲状腺疾患や心臓病、肝臓病、腎臓病。糖尿病などの病気がある。
- マクログロブリン血症、多発生骨髄腫と診断されている。
肺がんCT検診 肺がんCT検診を受けてみませんか?
当院の最新CT装置では、非常に小さな病変を見つけることが可能です。特に咳、痰などが続く方、家族にがん歴のある方、喫煙者(または同居人が喫煙者)、40歳以上の方などにおすすめします。 非常に小さな初期の肺がんを見つけることができます。
写真はCTで発見された肺がんを示しています。CT検査では矢印に示されるような淡く小さな病変を見つける ことができます。CT検診では、心臓と胸壁、血管にかくれた病変を見つけることができます。
注意事項
検査前の注意事項
- 単純CT検査を受ける方
基本的に飲食可能です。ただし、腹部CTを受ける方は食後3時間以上あけてから検査するのが望ましいです。 - 造影CT検査を受ける方
部位に関係なく食後3時間以上あけてから検査を受けるようにしてください。ただし、水、お茶などの飲水は可能
です。ジュースや乳飲料などは飲まないようにお願いします。
検査後の注意事項
検査後は通常と変わらない生活をしてかまいません。いつものように、食事や入浴してください。
なお、造影剤を使用した方は造影剤を早く排泄するために、水分を積極的に摂ってください。