メニューにジャンプコンテンツにジャンプ

トップページ > 診療科・部門 > 部門 > 放射線診療部門 > スタッフ報告 > 国際協力 > 2015年 ベトナム研修生受け入れプログラム

2015年 ベトナム研修生受け入れプログラム

2015年 ベトナム研修生受け入れプログラム(医療技術等国際展開推進事業)

国立国際医療研究センター病院は、ベトナムと長年にわたり医療技術の提供など協力関係構築を実施しております。本年6月に実施されました、ベトナム医療技術者を当院に招く研修事業(厚生労働省国際展開推進事業:放射線・検査・薬剤の三部門)構築の為のベトナム医療機関事前調査を受け、バックマイ病院(北部)とチョーライ病院(南部)から診療放射線技師及び放射線科医研修生の受け入れが実現しました。

現在ベトナムでの喫緊の課題は病院の質管理が挙げられています。特に、院内感染対策、医療安全対策などが必要とされており、臨床検査・放射線・薬剤部門のコメディカルスタッフ能力向上は重要な部分を占めます。今回のベトナム研修生受け入れプログラムのコンセプトは検査や医療機器の品質管理・向上、医療安全、院内感染などを中心とし、事前調査で要望が強かった内容を主とした研修を提供しました。

研修は11月9日から12月4日の約1ヶ月間に亘り行われました。期間中には医療機器の知識・理解を深める為、国産医療機器の工場見学へ出かけると共に、秋の日本の情緒も紹介致しました。またCTやMRI、X線撮影、血管造影、乳房撮影では、品質管理のための詳細な講義及び実習が各セクション主任中心に行われました。最終日には、研修生により今回の受け入れプログラムにより得た成果が報告されました。

ベトナム保健医療の体制は、疾患状態に応じて適切な医療を受けることが出来るとされるリファラルシステムが存在し、上位機関が、より高度な保健医療サービスを提供し、かつ下位の医療機関への教育指導を行っている状況にあります。しかし現状、上位レベルの医療機関に患者が過度に集中し、中央レベルの拠点病院においては200%近い病床稼働率となるなど、サービスの質の向上と医療システム全体の機能充実が求められています。当院での研修を通じ、研修生が各自の施設における放射線機器や画像の品質管理や精度管理手法の構築を行うと共に、ベトナムでの医療教育の一端を担って頂ければと考えます。

今後も、当放射線診療部門では国際協力事業及び医療発展に貢献して参ります。