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気管支喘息

気管支喘息とは

気管の慢性的な炎症と、その周囲の筋肉の収縮にともなって空気の通り道が狭くなり、ゼーゼー、ヒューヒューという音とともに発作性の息苦しさを感じる病気です。

特徴

深夜から明け方にかけて悪くなり、昼間は比較的おさまることが特徴です。

  • 夜間・明け方の咳
  • 急に息苦しくなる

などの症状がある方は気管支喘息の可能性があります。
また風邪の後、咳だけが1カ月に以上続いていると訴え、医療機関を受診する方の約半分は咳喘息であり、この咳喘息の患者さんも早期の診断・治療を行わないと、約1/3が典型的な喘息に移行してしまうと言われています。

早期診断、早期治療

少しでも早く患者さんが喘息症状のない普通の生活が送れることを目指す診療を行っています。呼吸機能検査(スパイロメトリー)や胸部CTはもちろん、呼吸抵抗を測定するモストグラフや、気道炎症の程度を測る呼気一酸化窒素(NO)など最新の検査器具を用いて、診断が難しいとされる早期・軽症の喘息も的確に診断するよう心がけております。

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    モストグラフ

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    呼気NO判定

また、発作を起こさせないためには継続的な治療が必要になります。患者さんには、喘息の病態、治療・管理の方法について理解してもらい、「ピークフロー・メーター」と「喘息日誌」を用いて自己管理を行えるように十分な説明を行っています。あわせて治療のカギとなる吸入ステロイドや気管支拡張薬の吸入方法についても、細かい指導を近隣薬局の薬剤師さんなどと共同で行うよう努めています。

診療実績

現在の気管支喘息の外来患者さんの数は約800名であり、吸入ステロイドを使用している方が98%以上います。従来よりアレルギー性気管支肺アスペルギルス症などの難治性・重症の患者さんの管理において定評があり、抗IgE抗体(オマリズマブ)なども都内で有数の使用経験を誇っています。

気管支サーモプラスティ治療

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平成27年4月より保険収載となった、重症喘息患者に対する気管支サーモプラスティ治療に関しては、全国に先駆けて平成27年2月より開始し、全国一の治療件数です。医療機関の方におかれましては、治療が困難な患者さんなどを是非ご紹介いただき、一緒に診療させていただければと思っております。

「喘息死ゼロ」の目標

平成26年度の入院患者数は43名で、1人も死亡者を出すことなく皆さん軽快退院されています。

当院では、年間に約200~300名の喘息患者さんが、急性増悪で救急を受診しますが、その2/3は当院には初診の患者さんであり、このような患者さんの治療にも積極的に携わっています。「喘息死ゼロ」の目標を達成するためには、他の医療機関との病診連携は不可欠ですので、それを目指した風通しの良いシステムの構築に向けより一層の努力を今後も続けていきたいと考えております。