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気管支鏡検査

気管支鏡検査とは

目的

主に胸部レントゲン上の異常陰影の診断目的に行います。一言に「胸部異常陰影」と言っても、様々な原因で起きるためです。

方法

喉に局所麻酔薬を噴霧した後に口から径5mm前後の太さの気管支内視鏡ファイバーを挿入します。検査中の苦痛を軽減する目的で、当院では鎮静剤を用いて行います。

気管および気管支の粘膜所見を観察し、必要に応じてレントゲン異常のある場所から、診断のための処置(洗浄、ブラシ、生検など)を行って検体を採取します。この検体から細菌学的・病理学的検査を行い、総合的に診断します。

診療実績

下表の様に、年間約400件程度の気管支鏡検査を行っています。

シースガイド下超音波法(EBUS-GS法)

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異常陰影のある場所にエコーが入っており、ここから処置を行えば診断がつくことが分かります。

当院では、肺の末梢の陰影に対しては、症例に応じて検査前に64列マルチスライスCT撮影によりバーチャル気管支鏡を作製し、シースガイド下超音波法を併用します。これらにより、末梢小型病変の診断精度が高まります。

針穿刺吸引法(EBUS-TBNA法)

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狙ったリンパ節の中に針が入っていること、血管が近くにあってもきちんと避けていることをリアルタイムに確認しながら検査を行えます。

中枢気道病変や縦隔リンパ節腫大に対しては、リアルタイムに超音波を見ながら針穿刺吸引法を行い、正診率を上げています。

その他の検査

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<気管支サーモプラスティ>気管支内でバスケットを開き通電します。

びまん性肺疾患の診断目的には、気管支肺胞洗浄(BAL)、経気管支肺生検(TBLB)を多数施行しています。

診断目的以外に気管支サーモプラスティ、異物除去、気管支拡張術、腫瘍焼却術(APC、スネア、ホットバイオプシー)、金属ステント留置、EWSによる気管支充填術などの治療気管支鏡も行っております(ただし、硬性気管支鏡は扱っておりません。)。重症喘息患者に対する気管支サーモプラスティ治療は、2015年4月の保険収載前より全国に先駆けて開始し、全国一の治療件数です。

鎮静剤投与により苦痛を和らげる

先にも述べましたが、検査時の苦痛を和らげるために、点滴より鎮静剤投与を行っております。この投与の量や方法については患者さんのご協力を得て臨床研究を行い、安全かつ十分な鎮静方法を検討することができました。2名の気管支鏡指導医、3名の専門医の下で、気管支鏡検査前にカンファレンスがあり、安全性の評価や必要な手技の確認、どの気管支からどのように診断していくかなどを皆で議論し、より安全かつ有意義で時間を短縮した検査になるよう努めております。

以上の様に豊富な経験を有し、かつ患者さんの苦痛軽減に努めております。病気を指摘された上に聞きなれない検査をすすめられてさぞ御不安のことと存じますが、以上のご説明で不安が少しでも和らげば幸いです。

処置の内訳

 平成24年度平成25年度平成26年度
全体件数 525 469 311
中枢診断 直視下生検 44 42 29
EBUS-TBNA 24 26 23
穿刺吸引 5 2 2
AFI観察 3 2 0
末梢診断 EBUS-GS下生検 218 162 112
BAL 70 58 38
TBLB 60 53 41
治療 バルーン拡張 10 2 0
ホットバイオプシー 8 7 1
APC 5 4 1
高周波スネア 5 3 0
異物除去 1 5 3
ステント留置 1 0 0