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研修を希望される皆さんへ

初期研修医・医学部学生案内

初期研修医

夏休みなどを利用した腎臓内科の見学は可能です。カンファランスや透析、腎生検、超音波検査、外来などに立ち会って腎臓内科の臨床を肌で経験することができます。国立国際医療研究センター病院に勤めるレジデントや臨床研修指導医などから腎臓内科の特徴、面白さ、大変さなどさまざまなことについてじっくりと話を聞くことができます。なお、正式に見学・実習するには以下にご連絡ください。

医学部学生

当院腎臓内科の見学が可能です(見学実施時期については教育部門に確認ください)。原則、1日または2日間の実習となっています。カンファランスや透析、腎生検などに立ち会って頂き、臨床の実際を体験できます。国立国際医療研究センター病院に勤める研修医やレジデントの先輩から現場の声を聞くこともできるのでとても有意義です。なお、正式に見学・実習するには手続きが必要ですので、希望者は早めにご連絡ください。

後期研修医(レジデント)案内

腎臓内科研修の特色と研修目標

腎臓内科研修の特色と研修目標

日本人の慢性腎臓病(CKD)患者は1330万人と言われ、成人8人に1人はCKDとなっております。腎疾患は症状に乏しいことも多く、腎臓専門医が正確に診断、治療をすることが期待されております。当センター(NCGM)はほぼ全ての診療科を備えた国立高度医療研究センターとして、感染症診療を軸としつつ、最先端の医療・研究を行っております。当科の診療内容についてはこちらもご覧ください。

NCGM腎臓内科における後期研修(レジデント)・フェローの特徴

当科では後期研修1年目(医師3年目)から腎臓内科専門外来、腎生検の術者など病棟での研修はもちろんのこと、ICUなどでの急性血液浄化や各種アフェレシスにも積極的に関与して頂いております。

  1. 3 – 5年目の先生については、無理なくJ-Oslerの症例を集めながら、腎臓内科医としても成長できるよう、細やかな教育・指導体制のもと、明確な研修目標を定めています。新専門医制度での日本内科学会内科専門医はもちろん、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会専門医などの資格取得も目標としていますし、十分に可能なバラエティに富んだ症例、指導体制が整備されております。当科は完全バックアップ制を取っており、オン・オフがしっかりとしていることも特徴です。
  2. 6年目以降(後期研修終了後)の先生についても、腎臓や透析専門医を初めとした下記の各学会専門医取得を目指したい方、特に腎病理、急性血液浄化、あるいはアフェレシスの研鑽を積まれたい方は、ぜひ一度御連絡をいただければと思っています。フェローとしての勤務が可能です。当院は新宿にも近く、神楽坂や神宮・青山などにも近い立地となっております。都内の各大学、病院、クリニックとも密接に連絡を取り合いながら、最新の知識を習得できる学会・研究会も豊富です。女性も非常に多い科であり、子育てをしながらの勤務も可能です。研修内容、待遇などの詳細については、当院の専攻医(レジデント・フェロー)募集要項をご覧ください。当科では一緒に学び、高め合える仲間を募っております。

また、オンラインで随時説明会開催可能です。こちらからお申し込みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeQ-VDaEUlnfkelelAaP3MEyXibtarY5OlYqVFJtAM-t6j-PQ/viewform?usp=sf_link

当科の認定施設一覧

  1. 日本腎臓学会 認定教育施設
  2. 日本透析医学会 認定施設
  3. 日本アフェレシス学会 認定施設
  4. 日本急性血液浄化学会 認定施設
  5. 日本高血圧学会 認定施設

他、当院として日本内科学会 認定教育施設、日本リウマチ学会 教育施設 など

内科専攻医(レジデント)1年目

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基本的な腎疾患はもちろんのこと、高血圧、水・電解質代謝異常の病態を理解しそれぞれに対する一般的な診断法、治療法を身につけて頂きます。急性ならびに慢性の腎障害に対する評価、必要に応じた血液浄化(急性血液浄化、維持透析)を学び実践できるようになることも重要です。クリニカルクエスチョン・リサーチクエスチョンを提起し、解決の糸口を見つけるプロセスを学びましょう

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専門医取得の要件にもなりますが、日本内科学会地方会や日本腎臓学会東部会など、早期から学会発表を行って頂きます。また、初期研修医の指導も上級医と一緒にお願いします

内科専攻医(レジデント)2年目

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当センター内科専門医プログラムの性質上、原則として1年間は外病院での研修を行なうことになっております。2年目は内科医としての総合力を伸ばすチャンスでもあります。他の専門領域を深く学ぶことで、腎臓疾患への造詣も深くなるでしょう。腎臓、血液浄化に関しては、引き続き腎臓学会や透析学会などを通じて勉強しつつ、内科専門医試験の準備をしましょう。ご希望あれば、NCGM上級医と相談しながら、1年目で動かし始めたプロジェクトについて、論文作成をします。

内科専攻医(レジデント)3年目

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2年目の院外研修が終わり、レジデント最終学年はNCGMセンター病院での勤務が中心となります。腎臓内科医として、チーム医療の中心になって頂きます。外来主治医として、トータルに患者の治療方針の決定を行い、また院内のコンサルトも責任を持って対応ください。もちろん難しい症例については上級医がサポートします。引き続き国際学会での発表や英文論文作成も行って頂きます。将来を見据えて、自分の専門領域をどうするか、少しずつ考えていただく時期でもあります。

3年終了後

それぞれの先生方のライフプランに合わせた進路の選択をサポートします。

  • 当院に残って、フェロー(医師6年目~)として経験を積み、常勤医師への道を目指すこともできます。
  • それぞれが希望する大学院へ進学することも可能です。
  • 留学についても、適宜相談に応じます。

レジデント・フェロー終了後の進路の例

NCGM腎臓内科 常勤医師 東京慈恵医科大学腎臓内科 助教
東京大学腎臓・内分泌内科 大学院生 日本医科大学解析人体病理学 大学院生
筑波大学腎臓内科 大学院生 東京医科歯科大学腎臓内科 助教
米国バージニア大学 留学 都立大久保病院腎臓内科
横須賀共済病院腎臓内科 透析クリニック勤務
さいたま赤十字病院腎臓内科 副部長 清湘会記念病院腎臓内科 
内科クリニック院長 秀和総合病院腎臓内科
新座志木中央総合病院 副部長 海南病院 腎臓内科 部長

カンファランス/行事

  1. 病棟カンファランス/医長回診 毎週木曜日
  2. 透析カンファランス 毎週火曜日
  3. 朝カンファランス 毎朝透析室にて(完全バックアップ制のため)
  4. クリニカルレクチャー 毎月定期開催
  5. 腎生検カンファランス(病理と合同) 月1回木曜日
  6. その他 研究会、病診連携の会など開催 都内ではしばしば腎臓学・透析・高血圧などに関する講演会 / 研究会が開催されており、院外においても勉強するチャンスは数多くあります。

当科OB/OGからのメッセージ

井上 剛 先生

井上剛先生(長崎大学教授)
  • 略歴
    2004年 長崎大学医学部医学科卒業
    2004年 国立国際医療センター(現国立国際医療研究センター)内科系研修医
    2006年 国立国際医療センター 腎臓内科医
    2009年 東京大学大学院医学系研究科内科学専攻(腎臓内科)入学
    2013年 同修了 博士(医学)
    2013年 東京大学先端科学技術研究センター 博士研究員
    2014年 バージニア大学 腎臓内科 博士研究員
    2018年 東京大学大学院医学系研究科 慢性腎臓病病態生理学 特任助教
    2020年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 内臓機能生理学 教授
  • 主な受賞
    日本学術振興会海外特別研究員(2014年ー2016年)
    東京都医師会医学研究賞奨励賞(2019年)
    日本医師会医学研究奨励賞(2019年)
    日本腎臓学会大島賞(2020年)
  • メッセージ
    今回、ご依頼頂きましたので、僭越ながらOBの一人として、メッセージを書かせて頂きます。私自身は現在、研究者とし腎臓を中心とした基礎研究を行っておりますが、ここに至る過程で、NCGMでの研修は非常に大きな意味を持っており、今でも医療センターでの研修は私にとってかけがえのない宝となっています。私は大学卒業後、内科医となるべく医療センターでの初期研修を開始しました。2年間の初期研修中には全国から集まった非常に優秀な仲間に恵まれ、切磋琢磨しながらのあっという間の2年間でした。そして、2年の間に、個性あふれる魅力的な諸先輩方に出会うことができ、腎臓内科での後期研修を決めました。腎臓内科での研修中には、病棟、外来、透析室、ICUで濃密な時間を過ごしながら、その合間で時間を見つけては、論文を読み、データを集め、症例報告や臨床研究をまとめていたのがとても良い思い出です。医療センターでは臨床の基本を学ぶと同時に、臨床での疑問を追求し、世界に発表すること(英語論文作成や国際学会発表)の重要性を学ぶことができました。NCGMで学んだことは、現在の私の基礎研究にも繋がっています。医療センターのOBの皆さんは、各方面で活躍されており、今でも交流が続いています。腎臓は臨床をするにも、研究をするにも奥深く非常に魅惑的な臓器です。ぜひ皆さんも私達の新たな仲間になりませんか?皆さんがNCGM腎臓内科で研修されることを心待ちにしております。

勝馬 愛先生

  • 略歴
    2006年 京都府立医科大学医学部卒業
    2006年 国立国際医療センター(現国立国際医療研究センター)内科系研修医
    2008年 国立国際医療センター 腎臓内科医 (レジデント)
    2011年 国立国際医療センター 腎臓内科医 (フェロー)
    2014年 東京慈恵会医科大学 腎臓・高血圧内科
    2016年 日本医科大学 解析人体病理学教室 国内留学
    2018年 東京慈恵会医科大学附属第三病院 腎臓・高血圧内科
  • メッセージ
    私自身は初期研修2年目の時に先輩に『急性期も慢性期も含めた診療ができ、女性にとっても働き続けやすい』科だとお声かけいただいて腎臓内科の扉を叩きました。医師4, 6年目で妊娠/出産を経験し(当時の)院内保育園に子供を預けて復帰しましたが、初めてのケースだったこともあり業務内容や時間については上司と相談しながら試行錯誤の日々でした。勤務時間が限られ夜間の透析や急変などの緊急時に対応しづらい分、日中の透析業務や臨床研究/市販後調査などのサポート業務を担当させていただく等、細く長く働き続けられるようご配慮いただきました。経験した症例の考察を深めcase reportとして報告する大切さを教わったことも貴重な経験です。上司や先輩、同僚、後輩、コメディカルの方達に恵まれ、助けていただきながら臨床経験を重ねることができました。
    高血圧やCKD等の慢性疾患を診る外来診療、維持透析などに関わる業務は子育て中の女性医師でもやりがいを持って貢献、活躍しやすい分野だと思います。指導体制の整った環境で多彩な症例を経験しながら自己研鑽を積むことができる研修は『NCGM腎臓内科ならではの魅力』ですし、専門分野を決めてはじめの一歩を踏み出す際の素晴らしいスタート地点になると思っています。