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唾液腺シンチグラフィー

唾液腺シンチグラフィー(99mTcO4-

唾液腺とは、唾液を分泌する器官です。唾液腺には、大唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)と、小唾液腺があります。唾液は、口腔内を湿潤化した状態に保ち、口腔の清浄作用、消化作用、抗菌作用などといった働きを持ちます。唾液がなくなると、嚥下(食べ物の呑み込み)や、会話が難しくなります。また、抗菌作用も低下するため、齲歯(虫歯)になります。

唾液腺シンチグラフィーでは、99mTcO4-というお薬を用いて、耳下腺、顎下腺の機能を評価します。この検査では、唾液を生成することができているかどうか、また、生成した唾液をうまく排泄することができるかどうかが分かります。

唾液腺を構成する細胞は、投与した99mTcO4-を血液中から摂取・濃縮し、20分後くらいに最高集積に達し、排泄管を経て、口腔内に排泄されます。具体的には、99mTcO4-を静脈注射し、左右の耳下腺、顎下腺に集積していく様子を経時的に15分間ガンマカメラで撮像します。16分後に、レモン果汁を口腔内に投与し、その刺激で唾液が口腔内に分泌される様子を撮像します。また、99mTcO4-の集積、排泄の様子をグラフ化して見ることができます。

この検査だけならば、食事や飲み物の制限はありません。妊娠している方、授乳中の方は原則として検査できませんので、担当医に申し出てください。

正常例

両側の耳下腺、顎下腺は良好に描出されています。レモン果汁による刺激後、両側耳下腺、顎下腺は刺激によく反応し、良好な唾液分泌が見られます。グラフでも、集積がだんだん上昇していく様子、レモン刺激後に排出されて急激に集積が低下する様子がわかります。

正常例

図1 正常例

両側の耳下腺、顎下腺は良好に描出されています。正常甲状腺も描出されています。

唾液腺グラフ

唾液腺グラフ

両側耳下腺、顎下腺の集積は時間と共に増加しています。

レモン刺激

レモン刺激

レモン刺激後、唾液は耳下腺、顎下腺から口腔内に移動するため、耳下腺、顎下腺の集積は急激に低下しています。

シェーグレン症候群

シェーグレン症候群は、自己免疫性疾患の一つで、唾液腺の唾液分泌が障害されます。(唾液腺の他に、涙腺からの涙分泌も障害されます。)この病気の診断基準の一つに、唾液腺シンチグラフィがあります。

この症例では、両側耳下腺、顎下腺にほとんど集積が認められません。グラフでも、正常例で見られたような上昇は見られず、レモン刺激に対する反応も見られません。唾液腺の機能障害を、画像ではっきりと診断することができます。

シェーグレン症候群

シェーグレン症候群

正常像と比較して、両側の耳下腺、顎下腺は描出されず、正常の甲状腺のみ描出されています。

唾液腺グラフ

唾液腺グラフ01

血流による一時的な上昇の後下降し、唾液炎、顎下腺の集積は上昇していません。

レモン刺激

レモン刺激01

レモン刺激に対しても無反応です。