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よくあるご質問

1. 遺伝子検査はどのような病気を対象にしていますか。
主に3つの病気に対して行われます。
(1)ヒトに感染症を引き起こす病原体
(2)悪性腫瘍(がん組織)
(3)親から子に受け継がれる体質(薬に対する副作用など)や病気(遺伝性疾患)
これらに対する遺伝子検査を総称して遺伝子関連検査といいます。
2. 遺伝子検査では何を、どのように調べますか。
細胞を採取し、遺伝子の変異を調べます。
遺伝情報として親から子に伝わる遺伝子変異は、体のすべての細胞に共通に存在し、生涯変化することはありません。遺伝子検査では、この遺伝子変異を明らかにします。検査には通常、血液中の細胞が用いられますが、口腔粘膜(綿棒で頬の内側を軽くこすって採取)や皮膚、毛髪、爪、唾液などでも検査は可能です。がん細胞などで、後天的に起こった、次世代に受け継がれることのない遺伝子変異は、手術などの際に採取された組織を用いて検査します。
3. 遺伝子検査で、どのくらい正確に診断できますか。
病気の種類やその他の要因で、異常が見つかる確率は異なります。
一般的には、症状がそろった「典型的」な患者さんでも異常が見つかる率は70~80%くらいです。しかし病気の原因遺伝子は一種類とは限らず、異なる遺伝子の異常(変異)が同じ病気の原因となる場合もあります。原因遺伝子は、各々の病気について、まだ100%見つかっているわけではないため、調べた遺伝子に異常が見つからなくても、その病気でないとは言い切れません。原因遺伝子があまり見つかっていない、研究段階の遺伝子検査では、異常が見つかる率はさらに低くなります。
4. 遺伝子検査をすれば原因不明の病気もわかりますか。
原因が確定できるケースが増えてきています。
症状や一般の臨床検査によって診断のつかない、いわゆる「原因不明」の病気は少なくありません。ここ数年、そのような原因不明の病気に関して、ゲノム情報を網羅的に調べることで原因が確定できるケースは増えてきています。また、全く原因不明でなくとも、類似した症状を示す一群の病気のいずれであるか、正確な診断をつけるために遺伝子検査が必要なケースもあります。
5. 「発症前診断」や「保因者診断」のための遺伝子検査とは、どのようなものですか。
どちらも発症していない方を対象に行います。
発症前診断…
その時点では発症していないご家族や相談者について、遺伝子検査の
情報をもとに「遺伝性疾患が将来、発症する可能性」を調べる
近年、遺伝性乳がんの遺伝子検査などで注目を集めていますが、倫理的観点から、「根本的な治療法や予防法がない病気」に対しては原則として勧めるべきではないとされています。
保因者診断…
同様に「劣性遺伝病の原因遺伝子変異を持っているが、発症していないかどうか」を調べる
また、「保因者ではあるが、本人が発症することはなく、病気を持つ子どもが生まれてくる可能性のある人」を非発症保因者と呼びます。子どもの再発率を明らかにする、あるいは子どもの出生前診断を行った方がよいかどうかを判断するために「非発症保因者診断」が行われることがあります。
6. 遺伝カウンセリングとはどのようなものですか。
医学情報の提供、意思決定や心理面のサポートも行います。
患者さんやそのご家族が、遺伝的障がいや遺伝病などに関する正しい理解を深め、不安を軽減するために、ご要望に応じて遺伝学的な情報、およびすべての関連情報を提供します。こうした知識や情報、将来の予想を理解しておくと、その後の意思決定の際に役立ちます。遺伝カウンセリングでは、相談者の立場に立って問題解決を援助し、心理的なサポートも行っています。
7. 遺伝子検査の費用はどのくらいかかりますか。
保険適用の疾患かどうかで費用が異なります。
健康保険が認められている遺伝子検査を行う場合には、遺伝カウンセリング(1人につき月1回)も含めて保険診療です。平成27年6月現在では、36種の遺伝性疾患や一部の悪性腫瘍の遺伝子検査が保険適用となっています。
保険適用になっていない疾患は、検査の実費(数万円~ときに20万円余)が被検者(検査を受ける人)の自己負担となり、さらに検査前後の遺伝カウンセリング代も被検者が自己負担しなければなりません。
8. 子ども・未成年者でも遺伝子検査を受けられますか。
受けることはできますが、特別な配慮が必要です。
子ども・未成年者については、すでに発症している病気の診断を目的とした場合、および早期診断により予防や早期治療が可能となるような場合に遺伝子検査を検討します。
一方、保因者診断(Q5参照)や通常、大人になってから発症する病気の発症前診断(Q5参照)など、未成年のうちに遺伝子検査を受けなくても健康上のデメリットがない場合には、本人が成人して自らの意思で判断できるようになるまで、原則、延期すべきとされています。