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第5回 国際保健医療協力研修 参加報告

第5回 国際保健医療協力研修 参加報告

2014年9月23日から10月6日まで国際保健医療協力研修へ参加させて頂きました。

今研修は、将来の国際保健医療協力を担う人材を育成するための実践的な研修となっています。主催している当センターの国際医療協力局は、日本を代表する国際協力機関として、発展途上国の医療や保健衛生の向上を図る為、厚生労働省や外務省、JICAなどと連携し、各国への技術支援や国内外の人材育成、研究を行っています。研修の内容としては、国内で専門家による、途上国の情勢や問題解決の手法などの講義を多角的に学び、その情報を基に途上国で今現在必要としている問題に対する計画立案を行い、その立案を基板として、実際のフィールド研修にて実践力を養うプログラムとなっております。

今回、参加した研修ではベトナム社会主義共和国の病院やWHOに実際に出向いて、ベトナムで必要な物、医療の実態を現地調査という形で情報を習得し、国内で立案した問題定義に対する糸口を発見する、という問題解決手法の実践的なプログラムを経験した。現地へ赴き、感じたこととしては、ベトナムは国のほとんどが、山岳地帯となっており日本のように交通整備や道路網が発達しておらず都心と山岳地とで暮らす人々で医療を受けられる水準に差が発生することが問題となっている。研修では、都心にある大病院から村レベルにある、日本でいうところの保健所までを移動してみたが機材・設備、医療教育の水準、等さまざまな格差というものが存在しているという現状を目の当たりにしました。私が今回、課題として参加したチームは母子保健領域の【新生児死亡率の改善】というチームで参加しました。ベトナムの新生児死亡数は変動が年ごとに大きく、その背景には先に述べたように、山岳地が国の75%を占めており、医療機関アクセスが困難なことや、郡レベルの病院でさえ、小児科医がいないという現状がある。死亡率を高くしているファクターはさまざまであると認識したが、その中で治療自体の質に問題があるのではと着目することとなり、問題解決を戦略的にアプローチしていくPCM手法を実践的に取り組んできました。

研修自体は、病院や医療公的機関での講義や研修と、問題解決に対するグループワークとなっており、スケジュール的には過密な状況ではあったが、そこから得られた情報や知識は計り知れないものであった。また、現地のコーディネーターや医療スタッフ、そしてグループで苦楽を共にした仲間と出会えた事はかけがえのない経験となりました。最後に、一週間という長期に亘る研修への参加を快く快諾していただいた放射線診療部門の皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。

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第5回 国際保健医療協力研修 参加報告3

救急撮影主任
若松