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2017年 医療技術等国際展開推進事業 (ザンビア共和国 CT画像診断及び血管造影技術強化事業)

2017年 医療技術等国際展開推進事業 (ザンビア共和国 CT画像診断及び血管造影技術強化事業)

   事業概要

ザンビア共和国の最大の病院であるザンビア大学付属教育病院【The University Teaching Hospital (UTH)】は日本製のマルチディテクターCT(MDCT)と血管撮影装置を導入し、診療を行ってきましたが期待通りの成果を挙げることができずにいました。

今回の事業はMDCTの効果的な活用と血管撮影室の基本的運用を研修しました。

ザンビア人医療従事者が主体となりながら、より安全で適切な医療を患者様へ提供することができるようになることを目的としました。

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 事前の現地視察ののち、ザンビア国UTHの診療放射線局のCT部門と血管造影部門から研修生を国立国際医療研究センター病院(NCGM)に招聘して本邦の研修を行いました。

その後、事後評価とフォローアップのためにザンビア国UTHに訪問しました。

   研修日程

○ 現地視察:2017年2月4日から2017年2月12日
  (谷島)

○ 受け入れ研修:2017年7月23日から2017年8月20日

  (放射線診療部門スタッフ)

○ 研修後評価とフォローアップ:2018年1月27日から2018年2月4日

  (篠﨑 光野)

   現地視察

現地視察により現状確認と研修の概要について協議を行いました。

ザンビアの医療の現状、保健省とUTHの関係、現在の問題点、研修に求めるもの等々たくさんの協議を行い、研修内容を決定しました。

研修内容として・MDCTの基礎的要項・MDCTの撮影法・造影剤の使用法と管理を中心に行っていくこととなりました。

 

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    ザンビア大学付属教育病院(UTH)

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    X線CT(ドイツ製)

 

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    血管撮影装置

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    血管撮影装置

 

 

日本に帰国後、自作のテキストを作成し、研修生受け入れの準備を進めました。

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    自作のテキスト

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   受け入れ研修

約1か月間の研修を行いました。

内容はテキストを利用した講義、臨床現場の見学、実機を用いた装置の性能評価を中心に研修を進めました。

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    CTDI測定実習

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    救急CT見学(日本製64列MDCT)

 

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    感染管理研修

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    台湾からの実習生と

 

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    研修成果報告会

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    修了式

 

 

研修で学んだことを帰国後どのように生かすか、どのような成果が見込まれるか。また、ザンビア国にどのような形でフィットできるか、たくさんの協議を重ねました。

研修成果報告会ではNCGMの取り組みの紹介とザンビア国への展開について報告していただきました。

   研修後評価とフォローアップ

研修後評価としてザンビア国のUTHを訪問し、NCGMでの研修が具体的にどこに反映されているのか。また、フィットしているのかを評価するとともに不十分な点を洗い出し、再度フォローアップを行いました。

研修で受けたことを十分に取り入れ、より精度の高い検査ができるようになったと感じました。NCGMでの研修をUTHの診療放射線技師を対象に伝達講習を行っていただいたと伺いました。

また、冠動脈CTの立ち上げを行ってきました。

ザンビア国営放送のTVクルーが立ち会い、地元新聞社がくるほどの関心度の高さでした。大きな成果を出せたと感じました。

 

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    UTH入口

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    UTHの日本製64列MDCT

 

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    CT室にて

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    冠動脈CT

 

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    JICAザンビア訪問

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    UTHのみなさんと

 

 

   まとめ

ザンビア国からの研修生はNCGMからたくさんの技術を吸収し、ザンビア国にフィットさせる努力をしてきました。うまくいくものも難しいものもたくさんあったと思います。しかしながら今回の一連の研修・現地訪問でザンビア国のCT検査技術が向上したことがすぐさま見て取れました。

訪問中の調査により今回の研修で不足した部分も明らかにしてきました。今年以降のフォローアップも必要と思っています。

ザンビアの研修生たちはたくさんの技術をNCGMから吸収して自国に取り入れてくれました。しかしながら、たくさんのものを吸収したのは我々NCGMのスタッフも一緒です。たくさんの「気づき」を手に入れることができました。

UTHからの強い要望もあり、今後も継続的に交流を続けていきたいと感じております。


放射線診療部門
特殊撮影主任 篠﨑 雅史
副診療放射線技師長 光野 譲
診療放射線技師長 谷島 義信
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