メニューにジャンプコンテンツにジャンプ

トップページ > 診療科・部門 > 診療科(外科系) > 形成外科 > 外傷再建

外傷再建

外傷

外傷センターの一員として、救命センター・整形外科など様々なスタッフとともに、重度四肢外傷(切断・高度挫滅創)・多発外傷を積極的に治療しています。広範囲の組織欠損(皮膚・脂肪・筋肉・骨など)であっても、遊離組織移植術を駆使して可能な限り機能的で見た目にも考慮した再建手術を行っております。

重度四肢外傷・高度挫滅創

重度四肢外傷・高度挫滅創を伴う外傷例では、様々な専門領域にまたがるスタッフにより集学的治療を行うことが極めて重要です。広範囲の組織欠損を伴う開放骨折(複雑骨折)などの四肢外傷では、適切な初期治療により骨髄炎などの深部感染を防ぎ機能的・整容的な患肢として温存・再建し社会復帰できるよう、治療初期より救命センター・整形外科・WOCナース・リハビリ科などと連携して治療にあたっています。また、他院での治療後に瘢痕拘縮・偽関節・難治性浮腫などの機能障害・後遺症に対しても積極的に治療しています。

外傷再建1
Gustilo IIIB開放骨折の治療(広範囲皮膚欠損を伴う複雑骨折を創外固定器と遊離組織移植により治療)

手指外傷・切断損傷

指~前腕の外傷による腱、神経、血管断裂や骨折、組織欠損に対し、縫合や植皮・皮弁移植などで治療します。手指切断の新鮮例では再接着術・皮弁移植・断端形成を、陳旧例には足趾移植・皮弁移植による再建も行っています。指の切断の他、も行っております。

外傷再建2
切断指の再接着術(骨接合・腱縫合ののち、静脈移植を併用し動脈2本・神経2本・静脈3本を顕微鏡下に吻合した)*
* Yamamoto T, et al. Lymph flow restoration after tissue replantation and transfer: importance of lymph axiality and possibility of lymph flow reconstruction using free flap transfer without lymph node or supermicrosurgical lymphatic anastomosis. Plast Reconstr Surg 2018 Sep;142(3):796-804

外傷再建3
採取部位(第II趾)の趾・爪を温存する足趾移植(toetip移植)
Yamamoto T, et al. Use of non-enhanced angiography to assist the second toetip flap transfer for reconstruction of the fingertip defect. Microsurgery 2014;34(6):481-3. 
 

外傷再建4
採取部位の犠牲が少ない足趾移植(hemipulp移植)
Yamamoto T, et al. Transversely-inset great toe hemi-pulp flap transfer for the reconstruction of a thumb-tip defect. Microsurgery 2014 Oct 31 [Epub ahead of print] 
 

顔面外傷

顔面外傷では、瘢痕(きずあと)や外傷性刺青(創部に砂などの異物が残り刺青のように色が残る)などが問題となります。陳旧性の瘢痕にはZ形成術などで瘢痕を目立たなくします。
外傷に伴う顔面神経などの神経損傷に対しては、顕微鏡下神経縫合神経移植などで治療します。