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脳血流シンチグラフィー

脳血流シンチグラフィー(99mTc-ECD/123I-IMP)

脳の血流を評価する検査です。脳血流の異常を検出することで、脳血管障害の病態評価、認知症や変性疾患の鑑別診断、てんかん焦点の検出などに役立ちます。
現在当院では99mTc-ECD/123I-IMPの2種類の薬を使用しています。検査の前日や当日には食事制限はありません。検査時間は30分~1時間程度です。

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また、目からの情報による脳の活動を抑えるために、目隠しをして検査を行います。
このほか脳循環の予備能を評価するためダイアモックスという血管を広げる薬剤を使用する場合があります。

認知症は、アルツハイマー型認知症のほか、レビー小体型認知症などが知られていますが、レビー小体型認知症はとくに123I-MIBGとの組み合わせで診断精度が向上します。

脳血流シンチグラフィーとMIBGシンチグラフィーによるレビー小体型認知症(DLB)の診断例

 脳血流シンチグラフィーとMIBGシンチグラフィーによるレビー小体型認知症(DLB)の診断例

幻覚・妄想をともなう認知症の60歳代の男性です。
MRIでは脳萎縮のみが認められます。 99mTc-ECDによる脳血流SPECTでは、後頭葉にあきらかな血流低下がみられ、レビー小体型認知症を疑う所見でした。
123I-MIBGシンチグラフィーにて心筋への集積が高度に低下し、心臓の交感神経機能の低下が疑われます。パーキンソン病、レビー小体型認知症では心臓の交感神経機能の低下が知られています。これらの所見の組み合わせから、レビー小体型認知症が強く疑われました。