メニューにジャンプコンテンツにジャンプ

トップページ > 診療科・部門 > 診療科(内科系) > 放射線核医学科 > 核医学検査 > シンチ > 副腎髄質シンチグラフィ

副腎髄質シンチグラフィ

副腎髄質シンチグラフィ:褐色細胞腫、神経芽腫

副腎髄質シンチグラフィに使われる123I-MIBG(メタヨードベンジルグアニジン)は、ノルエピネフリン(ノルアドレナリンとも呼ばれる)とよく似た物質です。ノルエピネフリンは交感神経終末から放出される神経伝達物質です。副腎髄質からもホルモンとして血中に分泌されます。これはエピネフリンと共に、交感神経系を動かし、心拍を増加させ、脂肪からエネルギーを放出し、筋肉の反応を増強する、すなわち闘争反応あるいは逃避反応を制御する物質です。

123I-MIBGは、褐色細胞腫、傍神経節腫瘍、小児の神経芽腫、など副腎髄質や交感神経から発生した腫瘍に集まることから、これらの診断に使われます。
MIBG.jpg

副腎髄質シンチグラフィ:123I-MIBG:褐色細胞腫再発

副腎髄質シンチグラフィー:123I-MIBG:褐色細胞腫再発

80歳代女性の方で、褐色細胞腫の手術後。発作性高血圧があり、採血でノルアドレナリン、アドレナリンなどが上昇し再発が疑われました。
副腎髄質シンチグラフィでは、左腎上部から腎門内側に水滴状の集積、さらにその足方にも小さな集積がみられ、2か所に再発病巣が疑われました。手術で確認されました。

注射24時間後に撮影の画像。

FDG-PET/CT:褐色細胞腫再発(同一患者)

FDG-PET/CT:褐色細胞腫再発(同一患者)

副腎髄質シンチグラフィで検出された2個の病巣のうち、大きい方のみ淡いFDG集積があり(→)かろうじてFDG-PETで検出できています。
褐色細胞腫はFDG-PETより副腎髄質シンチグラフィの方がよくわかることがあります。