局所麻酔下胸腔鏡検査|国立国際医療研究センター病院
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局所麻酔下胸腔鏡検査

局所麻酔下胸腔鏡とは

主な目的

当科では、2008年4月より原因不明胸水に対して局所麻酔下胸腔鏡を施行しています。局所麻酔下胸腔鏡の主な目的は、胸水貯留症例に対して胸腔内の観察と壁側胸膜の生検を行って診断を確定することです。

方法

局所麻酔で行い、手術時間も1時間以内に終わるため、合併症のある患者さんにも安全に行えます。当院では今までに100症例以上を行っており、癌性胸膜炎、悪性胸膜中皮腫、結核性胸膜炎などの診断に有用です。手術室にて検査を行っています。

図1のようなファイバーを使い、胸腔内を観察します。側臥位となり、皮膚の部分に麻酔(キシロカイン)の注射を行います。その部分をメスで切開し、図のようにポートを挿入し、ファイバーを挿入します。内腔を観察し、病変を確認した場合はその部位を生検します。

図1

A.細径胸腔ビデオスコープ(LTF240,Olympus)
B.直視下に生検を行うことができます。(症例:悪性胸膜中皮腫 肉腫型)
C.D.先端がフレキシブルな硬性胸腔鏡になっており、胸腔鏡を傾けて目的の部位に近づけてから湾曲を再度かけると生検部位に到達しやすいです。

診療実績

肺癌・悪性胸膜中皮腫などの診断に有用であり、腎細胞癌の胸膜転移についても診断に有用です。

また、胸水中ADA高値は結核性胸膜炎に特徴的と言われ、ADA50U/L以上の胸水は結核性胸膜炎の感度91%・特異度81%との報告があります。しかし、最近では局所麻酔下胸腔鏡の導入に伴い、様々な胸水貯留をきたす疾患の診断が可能になっており、結核以外のADA高値を示す膠原病関連胸水についても報告がされており、当院でもその診断に役立てています。

図2 リウマチ性胸膜炎

リウマチ性胸膜炎 
A.臓側胸膜は関節リウマチに関連すると思われる白色の沈着物を認めました。
B.壁側胸膜は一見、所見はなく非特異的胸膜炎のようにみえるが、カメラを近づけてみると顆粒状に変化しているのを認めました。

図3 結核性胸膜炎

結核性胸膜炎
A.発赤腫脹期 B.結節播種期 C.繊維素析出期 D.胸膜肥厚期

結核性胸膜炎の胸腔鏡所見は多彩であり、病期に基づき4つに分かれます。初期は胸膜全体が発赤腫脹しており、所々に白色の小結節を認めます(図3A)。その後、小結節がびまん性に認め癒合傾向を認め(図3B)、壁側胸膜に白色肥厚性変化を認めるようになり(図3C)、胸腔内にフィブリン網を形成するようになります(図3D)。病期が進行するにつれ、胸膜は固くなり生検が困難になってきます。

局所麻酔下胸腔鏡検査

2008年 2009年2010年2011年2012年2013年2014年2015年
(~5月)
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